議会報告

  • 肥後洋一朗議員
    令和2年4月臨時会 代表質問(肥後 洋一朗 議員)要旨(令和2年4月27日)
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    1 医療機能の維持に向けた取組みについて

    ・新型コロナ受診相談センター(帰国者・接触者相談センター)の相談体制の拡充について問う。
    (知事答弁) 新型コロナウイルス感染症の症状に関する相談については、保健所に設置しています「新型コロナ受診相談センター」で対応しているところです。
    感染拡大に伴いまして、増加する府民からの電話相談に適切に対応するために、新たに4月6日から外部業者への委託を導入して、電話相談体制を強化したところです。
    この受診相談センターの統一電話番号の周知や相談電話が混み合う時間帯のホームページでの案内に併せて、今後の相談件数の動向を踏まえながら、必要な回線数の増強など、府民の不安を解消するよう、電話相談体制をしっかりと整備をしていきます。


    ・ニーズに応じたPCR検査体制の構築について問う。
    (知事答弁) 新型コロナウイルスに関する検査については、これまでも国の基準による検査対象を拡大して、とりわけ高齢者や基礎疾患のある重症化リスクの高い方には、より積極的に検査を行うなど、柔軟な運用を行ってきたところです。
    また、感染拡大に伴い検査数が増加する中、症状がより重い方には優先して早期に検査を受けてもらい、早期の治療につなぐことが重要と認識しています。
    このため、検査体制を充実し、検査件数そのものを拡充するとともに、地域ごとに市町村や医師会等とも連携して、検体採取の場の設置を図ることで、重症化リスクの高い方が検査を受けやすい環境を整備していきたいと思います。


    ・陽性判明者等の速やかな受け入れ態勢の整備について問う。
    (知事答弁) 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う医療施設の負担を軽減するために、基礎疾患を有しないなどリスク要因の少ない無症状者や軽症者の療養のために、宿泊療養及び自宅療養を開始しました。
    宿泊施設では、安心して療養が受けられるように、医師の配置や看護師の24時間常駐体制を取るとともに、アプリを活用した本人入力の健康観察の実施や入院フォローアップセンターによる急変時の対応体制を確保しています。陽性患者の方には、原則、宿泊療養を案内するとともに、陽性確定からホテルでの療養を速やかに開始されるよう努めてまいります。
    今後、感染のオーバーシュートに備えるためには、あらかじめ療養のための宿泊施設を十分に確保しておくことが重要でありまして、すでに確保している1,500室と合せて、トータルで3,000室の確保ができるよう予算を確保したことから、引き続き、府民が安心して療養できる宿泊施設をしっかり提供できるよう取り組んでまいります。


    ・医療従事者への支援について問う。
    (知事答弁) 日々、現場の最前線で働く医療従事者の方々の負担は非常に大きなものとなっておりまして、医療従事者を支援するため、現在、府において、無償で宿泊できるホテルを150室確保しています。
    また、ホテルと病院を結ぶ交通手段も重要だと思っていますので、その支援策を今検討しているところです。
    今後も医療従事者の皆さんのニーズを踏まえて、新たな宿泊施設の十分な確保にしっかりと取り組んでいきたいと思います。


    ・治療薬・ワクチン等の早期実現化に向けた進捗状況と医療機能の維持に向けた取組みについて問う。
    (知事答弁) 医療従事者や府民の命を守る治療薬やワクチン等の一日も早い実用化は、喫緊の課題だと認識しています。
    4月14日には、大阪府、大阪市、大阪大学、そして公立大学法人大阪、大阪府市それぞれの病院機構の六者で連携協定を提携しまして、治験や臨床研究に係る協力体制が構築されたところです。
    現在、大阪大学の研究者が中心となって進めているワクチンについては、7月から現実の人に打つ治験を開始する予定です。そして、9月からは対象をさらに広げて、最前線で闘う医療従事者に数千の単位では広げていく計画として今進めているところです。また、大阪市立大学が、府内の病院で迅速かつ簡便な抗体検査の実用化に向けても臨床研究をスタートしたところでもあります。
    大阪における医学のレベルは非常に高いですから、その大阪の医学の英知、これを結集しまして、新型コロナウイルスの治療薬、あるいはそのワクチンのより早期の実用化を行政として強力に後押しをしていきたいと思います。また、国にも積極的に働きかけをしていきます。


    ・府民の命と健康を守るための更なる取組みについての知事の決意について問う。
    (知事答弁) まず、今回議会の皆様にご提案していますこの予算案におきましても、まずはこの医療制度の強化、支援、確保、そういったものを第一義にした予算組みをしているところです。ぜひ、ご審議のうえ、ご判断をいただきたいと思います。
    また、これまでの間、病床や宿泊療養の確保、そして府独自の入院調整の仕組みづくり、そしてドライブスルー方式の検査の導入などによって、医療崩壊を防ぐための取組を進めてまいりました。高齢者や障がいを有する方などリスクの高い方には、早期に適切な入院治療が受けられるよう体制を整えているところです。また、これを支える医療機関に対しては、人工呼吸器やECMOなどの導入支援、医療物資の供給、院内感染対策への支援を行っているところです。
    今後も、府民の皆さんの命を守るために、コロナ受け入れ病院支援チームによる強力なサポートを行い、医療従事者の方への支援、検査体制の充実など常に先手をとって迅速に対応してまいりたいと思います。


    2 中小企業・個人事業主への支援について

    ・休業要請支援金の手続きの簡素化・迅速化と相談体制等について問う。
    (商工労働部長答弁) 本府と市町村による休業要請支援金への中小企業、個人事業主の関心は高く、申請手続きをできるだけ簡素化し、スピード感をもって対応していくことが重要です。
    このため、市町村をはじめ、地域で最も身近な支援機関である商工会・商工会議所等に十分な情報提供を行い、本制度の周知に協力していただくこととしております。また、府庁内に設置したコールセンターでは、特に問い合わせが集中すると予想される5月の連休中に40回線を確保し、職員が朝9時から夜の7時まで電話で応対することで、非接触による相談体制を強化してまいります。
    また、コールセンターには、昨日までに約6,500件の問合せが寄せられており、その大半は、自分の会社が支援金の支給対象となるのか、という問い合わせであることから、こうした資格要件等を、助成金を含め、ホームページで分かりやすく広報し、スムーズな処理申請を促して参りたいと存じます。
    また、短い期間での制度の構築・運用でございますが、しっかり取り組んでまいります。


    3 介護体制の維持と高齢者の介護予防対策について

    ・介護現場における感染防止の取組みと在宅高齢者の介護予防のための取組みについて問う。
    (福祉部長答弁) まず、緊急事態宣言の下で、社会生活を維持するために、介護の現場で職員の方々が日々懸命に入所者・利用者のために働いておられることに感謝申し上げます。
    府といたしましては、その介護職員の皆様が安心して働くことができるよう、国や市町村と連携しながら支援に努めているところでございます。。
    ご指摘の衛生用品については、地域医療介護総合確保基金を活用し、国の優先供給スキームにおいて、アルコール消毒液の発注を行ったところであり、順次、介護事業所へ届けられることとなっています。
    また、高齢者が、外出自粛に協力いただく中、ご自宅において、できる限り運動を続けていただくことは、介護予防の観点からも、大変重要であると認識しています。
    一部の市町村におきましては、新型コロナウイルスに対する一連の取組みとして、健康体操などこれまでの取組みを、改めてケーブルテレビで配信したり、ホームページに掲載するなどの取り組みを行っています。
    府といたしましては、緊急事態宣言中に高齢者が心身機能の悪化を招くことのないよう、こうした好事例を市町村に提供し、取組を支援してまいります。


    4 ICTの活用等による家庭学習支援と子どもの健康管理について

    ・ICTを活用した児童・生徒の家庭学習への支援と登校再開後の子どもの健康管理について問う。
    (教育長答弁) 臨時休業が続く中で、子どもたちへの家庭学習の支援といたしまして、府教育庁が作成いたしました授業動画だけでなくて、先進的に取組んでおられます茨木市、高槻市、寝屋川市、岸和田市、泉南市、能勢町、この6市町が作成されました授業動画につきましても、ご理解を得まして、すべての市町村で活用できるように、府のウェブページに掲載をさせていただいております。加えまして、民間事業者と連携をしまして、府作成の学習教材をスマートフォン等からも活用できるようにしております。
    今後、各学校におきましても、これらの教材を含めてICTの効果的な活用が進むように、必要な支援を検討してまいります。
    次に、登校が可能となった場合ですが、手洗いやうがい、マスクなどの基本的な感染症予防対策というものを徹底することと併せまして、教室の換気を徹底し、密閉・密集・密接の3つの条件が重ならないように様々な工夫を行って対策を講じていきます。
    その際、ご指摘の心のケア等につきましては、各学校におきまして、児童生徒の状況を的確に把握し、教員やスクールカウンセラー等による相談体制の充実が図られるように支援してまいりたいと存じます。


    5 家計急変家庭への支援について

    ・家計が急変した家庭に対する授業料減免等の支援について問う。
    (教育長答弁) 府内の高等学校の授業料につきましては、保護者等の失職、倒産などの家計急変による経済的理由から、納付が困難となった場合には、公立・私立いずれも、国の補助制度を活用した減免措置を行ってきたところであります。
    先般、新型コロナウイルス感染症の影響等により、家計が急変した場合の授業料の減免措置につきましても、国の補助制度の対象となるとの通知が出されております。
    府教育庁といたしましては、国の補助制度を活用し、適切に家計急変世帯への支援に取り組んでまいりたいと存じております。


    6 図書館の利用の再開について

    ・府立図書館の利用の一部再開について問う。
    (教育長答弁) 現在休止中の予約本の貸出しサービスにつきましては、外出自粛要請期間中における自宅での読書活動を支援するため、ご指摘を踏まえまして、他の自治体の事例も参考にしながら、郵送での貸出し実施に向けて検討してまいります。


    7 緊急事態措置の今後の見通しについて

    ・緊急事態措置の今後の継続等の見通しについて問う。
    (知事答弁) この間、新型コロナウイルスの感染急拡大、爆発拡大を抑えるために、国としての5月6日までの緊急事態宣言措置を取って、そして多くの府民の皆さん、事業者の皆さんにご協力をお願いしているところです、非常につらい状況にあることは私自身も理解していますし、何とか、方向性が見えるように、そのためにも、この感染の拡大を抑えていくことが重要だろうと思っています。5月6日までとされています国の緊急事態措置の実施期間については、国内での感染拡大及び医療提供体制の逼迫状況を踏まえて、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがあるか否かについて、国の基本的対処方針等諮問委員会の意見を十分踏まえたうえで、延長の可否を総合的に判断するというふうにも聞いています。
    5月6日までの間、府民の皆様には本当に普段と異なる生活をお願いすることになりますが、ぜひともこの感染拡大を抑えるために、ご理解いただきたいと思います。
    大阪府としても、当然、国が国家の意思としての緊急事態措置をどうするのかというのは非常に大阪府の判断にとっても重要ですし、そして、それを踏まえた上で、大阪府としてこれは対応、判断していくことにもなります。大阪府としては、府における外出自粛要請の効果、それから府内の陽性者の数、そして感染源不明者の数、そして陽性者率の推移など、府内の感染状況、そして、国内の状況を踏まえた上で、専門家の意見も聞き、最終的には、府民の命を守るため、必要な措置を取ってまいります。いずれにしても5月6日までの期間、一旦これは期間を決めたわけですし、僕はこれだらだらすべきものでないと思っています。そうするとそう簡単にもつものではないですから。この間、なんとか府民の皆さんと一致団結して、感染拡大を抑えると、そして少しずつでも社会経済活動を感染拡大防止を取りながら取り戻していくということをぜひ目指していきたいと思いますが、ただ現実の数字がどうなるのかということも見極めながら、判断していきたいと思います。


    ・「病気」が「不安」を生み、そして「差別」に繋がるという新型コロナウイルスによる負のスパイラルを断ち切り、普段の暮らしを取り戻し、さらにその先にある新しい大阪に向けた力強いメッセージをお願いしたい。
    (知事答弁) 今回この感染症の非常に怖いところは、イタリアやスペイン、そしてニューヨークでもおきてますが、感染が爆発拡大したときに手に負えなくなるということです。ニューヨーク市の人口は大体約900万人です。これ、大阪府民の数と一緒。一番多いときはニューヨーク市の人口で1日800人死んでいると、命を失っていると、そういう病気でもあります。だから、大阪府民が1日に800人命を失ってもおかしくないと、まさにそんなウイルスでありますので、やはり感染拡大を防止して、爆発的感染拡大を防ぐということは、府民の命を守るという意味でも至上命題だと思っています。
    この間、緊急事態宣言措置の中で府民の皆さんにいろいろなお願いをして、また、府民の皆さんに多くのご協力をいただいてまいりました。5月6日までの国家の緊急事態宣言措置の期間ですけども、この間で何とかできるだけ抑え込みをして、やはり感染拡大防止策を取りながら、そして、社会経済生活を徐々に戻していくということをぜひ実現したいと思いますし、そのためにも、府民の皆さんにご不便をおかけしますが、何とかここは一致団結して、府民の皆さんの命を守るためにも、ご協力いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。


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