議会報告

  • 加治木一彦議員
    令和元年9月定例会 一般質問(加治木 一彦議員)要旨(令和元年10月8日)
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    1 日本語支援教育の推進

    ・増加する府内の外国籍の子どもの小中学校への就学支援の取り組みについて伺う。
    (教育長答弁) 外国籍の子どもの就学支援の取組みにつきまして、大阪府では、すべての市町村において、外国籍の子どもの保護者に対して、校区の学校に就学できるよう案内を送付しており、日本語以外の言語で案内している市町村も4割近くございます。
    また、当該保護者が住民登録のために役所に来た際、子どもの就学について、通訳者が説明し、就学案内に対して返信がない場合、個別に家庭を訪問し、状況を聞いたりするなどの取組みを行っている市町村もございます。
    府としては、市町村教育委員会に対して、それぞれの工夫された就学支援の取組み事例を広く伝え、外国籍の子どもの就学機会が適切に確保されるよう指導助言に努めているところです。

    ・府内の日本語指導が必要な児童生徒の状況及び支援について伺う。
    (教育長答弁) 日本語指導が必要な児童生徒は、現在、40市町村の小中学校に散在し、約2,900人が在籍しています。また、言語数も38に及び、増加傾向となっています。
    府としてはこれまで、通訳の派遣を行う等サポートしてまいりましたが、当該児童生徒が社会で生きる力をつけるためには、学習の中で使われる日本語を理解し、学力をのばすことが必要です。
    そこで、今年度から、学習環境の整備や日本語指導の方法などについて、スーパーバイザーを派遣し、当該児童生徒が在籍する学校を支援しており、1学期末までに26市町村、90校を訪問したところです。

    ・自らのアイデンティティを育むためのロールモデルとの出会いを作る取り組みについて伺う。
    (教育長答弁) 児童生徒が母国の文化に誇りを持ち、自信を持って生きていけるよう、本年7月に、当該の中学生が一堂に会し、「ようこそ!OSAKA多文化共生フォーラム」を実施しました。当日は、18市34校から、12言語、約50名の生徒が参加しました。
    フォーラムでは、中学生時代に来日し、努力して高校に進学した先輩の話を聞くなど、ロールモデルとの出会いにより、中学生が進路について展望をもつことができたと考えています。
    また、同じ言語を話す中学生や大阪大学の留学生と母国の文化等について交流を行うことで、アイデンティティについても考えることができました。参加者のアンケートには「同じ国出身の人や、同じ悩みをもつ人たちと会話ができて本当によかった」という感想もあり、取組みの手ごたえを感じています。

    ・府立高校における日本語指導が必要な生徒のための積極的な支援とその成果について伺う。
    (教育長答弁) 令和元年度、日本語指導が必要な生徒は、府立高校44校に381名が在籍しており、言語数は20言語と多岐にわたっています。
    これらの生徒に対しては、平成13年度から特別枠選抜を実施するとともに、その他の選抜においても、時間延長や辞書の持込み等を認める制度を設けています。
    また、外部の支援団体と連携して、入学前には、必要な生徒・保護者を対象に、府教育庁主催の説明会を実施し、学校での過ごし方や就学支援金制度等の説明、個別相談などを行うとともに、入学後には、ノウハウを持つ教育サポーターを派遣して母語による学習支援、日本語指導等を行っているところです。
    こうした取組みが、生徒の卒業及び進路実現につながっていると認識しています。卒業生の中には後輩たちを支援する者も現れており、身近なロールモデルとなっています。

    2 在留外国人の生活支援・多文化共生の取り組み

    ・外国人旅行者及び在住外国人に対する府国際交流財団の取り組みについて伺う。
    (府民文化部長答弁) 大阪府国際交流財団については、平成30年3月に策定した中期経営計画において、多文化共生の拠点機関をめざし、外国人相談機能の充実や災害時多言語支援の強化の重点化などを図ることとしております。
    外国人相談については、本年4月の入国管理法の改正に伴い、対応言語を9言語から11言語に拡充するとともに、夜間や日曜日にも窓口を開設するなど、相談体制の充実を図ったところです。
    また、昨年6月の大阪北部地震の際には、府と財団が共同で災害時多言語支援センターを速やかに立ち上げ、在住外国人のみならず外国人旅行者も対象に、8日間にわたり24時間の相談に対応したところです。
    さらに今年度は、災害時多言語支援の一層の充実を図るため、外国人旅行者が必要な情報を一元的に多言語で提供するウェブサイトとアプリの開発を進めております。
    今後とも、財団のもつノウハウやネットワークを最大限に生かし、多文化共生の拠点としての役割を担えるよう、しっかり取り組んでまいります

    ・市町村における外国人相談に対する府国際交流財団の支援について伺う。
    (府民文化部長答弁) 財団の中期経営計画において、事業実施にあたっては、市町村等との協働や役割分担を行うとともに、外国人相談事業については、財団がノウハウの提供やサポートを行うこととしています。
    具体的には、市町村での対応が難しい、ベトナム語やフィリピン語などによる相談への対応については、財団が支援を行っている。また、法律や制度等に関わる専門的な内容についても、財団において、弁護士等による専門相談で対応しています。
    さらに、市町村と財団による合同相談会の実施や、市町村の相談員のスキルアップ研修、市町村と情報共有を行うネットワーク会議等により、市町村における相談機能の強化を図っています。
    今後とも、財団における外国人相談の機能強化はもとより、市町村における相談対応の充実を図ることにより、府内で外国人が安心して生活できるよう取り組んでまいります。

    3 府立高校の英語教育

    ・「『広がる』英語教育推進プロジェクト」の目標及び取り組みについて伺う。
    (府民文化部長答弁) 「骨太の英語力養成事業」は、平成26年度から府立高校17校を対象に実施しました。事業の指定校におきましては、授業改善が進むとともに、生徒がTOEFL iBT等で好成績を収めるなど、高度な英語力の育成に成果があったと考えます。
    一方、国内外で英語によるコミュニケーションを図る機会が増える中、生徒の英語力向上をいかに府立高校全体に広げるかが近年における新たな課題となっています。
    そのため、今年度から令和5年度まで「『広がる』英語教育推進プロジェクト」を実施しています。1人でも多くの生徒が実際のコミュニケーションの場で英語を使う体験ができるよう、長期休暇等を活用し、国内イングリッシュキャンプや海外研修を実施しています。
    また、最初の3年間で全府立高校を対象に、授業改善を推進する中核教員に向けた研修を実施し、授業における教員の英語使用率を高めるとともに、生徒が英語でやり取りする力を育成することをめざしています。
    これらの取組みを通して、すべての府立高校生が、それぞれの目標に応じて、英語4技能をバランスよく身に付け、今後の社会において活躍することをめざしてまいります。

    4 グローバル人材の育成

    ・おおさかグローバル塾の定員枠拡充について伺う。
    (知事答弁) 「おおさかグローバル塾」については、私も、先日、受講している高校生から短期留学の報告などを受け、英語のプレゼンテーション力の高さや、大阪の魅力発信に関する素晴らしい提案に大変感銘を受けました。
    大阪が持続的に成長、発展していくためには、「人」の力が大切です。特に、大阪の未来を担う若者が、グローバルな人材として世界で活躍することは、大阪が発展していく上で、大変重要であると考えます。
    こうした人材を育成する「おおさかグローバル塾」については、これまで以上に広く周知を図るとともに、定員の拡充についても検討してまいります。

    5 大阪アーツカウンシル

    ・これまでのアーツカウンシルの取り組みについて伺う。
    ・次期文化振興計画におけるアーツカウンシルの位置付けについて伺う。

    (府民文化部長答弁) 「大阪アーツカウンシル」については、議員お示しのとおり、平成29年11月に、大阪府市文化振興会議において、今後のあり方を検討し、取りまとめを行いました。
    その中で「方向性」として、芸術文化の担い手を支援し、大阪の文化力の更なる向上につなげていくため、引き続き「評価・審査」機能を中心としつつ、「企画」や「調査」機能を強化して、取組み内容の質を高め、積極的に発信していくこととされております。
    この取りまとめを踏まえ、平成30年度においては、大阪府・大阪市が実施する40件全ての文化事業について、現地視察も原則行いながら、事業評価や改善提案などを実施し、PDCAサイクルによる文化施策の向上に取り組んでいるところです。
    また、芸術文化活動を行う人々を対象とするシンポジウムの開催や、相談事業の実施、大学等が主催する意見交換会への参画など、芸術文化の担い手に対する支援としての交流の場づくりや、ネットワークの構築にも力を入れ、企画・調査機能を強化しています。
    引き続き、大阪アーツカウンシルのこうした取組みを推進し、活動内容の積極的な発信に努めるとともに、来年度中に策定予定の次期文化振興計画に盛り込めるよう、しっかりと議論を進めてまいります。

    6 新大阪駅周辺地域のまちづくり

    ・新大阪駅周辺地域のまちづくりの検討状況について伺う。
    (住宅まちづくり部長答弁) 新大阪駅周辺地域については、1月に「新大阪駅周辺地域都市再生緊急整備地域検討協議会」を設置し、新大阪駅周辺地域の担うべき役割について意見交換を行うとともに、先日の9月26日には第2回会議を開催して、導入すべき都市機能について意見交換したところです。
    会議では、「圧倒的なアクセスの良さを生かし、様々な人が集まりグローバル企業が拠点を置く環境整備」「駅内外や様々な交通手段への移動をストレスなく円滑にできるようにすること」「淀川の貴重な環境を生かした舟運や高質な滞在機能」等、導入すべき機能について、貴重なご意見をいただいています。
    いただいたご意見も踏まえ、引き続き、協議会において、対応すべき課題などの検討を進め、今年度中にまちづくり方針の骨格を作成し、民間の創意工夫による都市開発プロジェクトの機運醸成に努めてまいります。

    ・淀川の景観資源を活用したまちづくりについて伺う。
    (住宅まちづくり部長答弁) 淀川の魅力ある景観を活かしたまちづくりを進めるためには、豊かな自然や、歴史・文化資源、多彩な表情を見せる橋梁や建物、さらには、イベントや自然保全を行う人々の活動風景などの貴重な景観資源を守り、育て、活用していくことが重要です。
    このため、昨年度、フォトコンテストを開催し淀川の魅力ある景観を発掘し、広く周知するとともに、淀川に係る全ての人々が共有できる基本目標や景観資源を活用した様々な取組みを取りまとめた景観づくりの方針を作成したところです。
    今後、本方針に基づき、淀川に係る様々な主体と協力しながら、例えば、ドローンで撮影した淀川の自然風景やまちづくり団体の活動状況を紹介するビデオなど、情報発信を効果的に行うことで淀川への関心や愛着を育んでまいります。
    また、沿川各地のまちづくり団体の交流を促進することで景観資源を活かした活動を沿川全体に広げるなど、淀川の魅力的な景観資源を活用した広域的なまちづくりに取り組んでまいります。

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